宗教学の大学院に合格するには?


大学院で宗教学を専攻するためには、まず入学試験に合格しなければなりません。院試対策を紹介します。

試験内容

宗教学に限ったことではありませんが、文系の研究科はたいてい3つの科目があります。

語学

国立大学では英語ともう一つの言語が出題される傾向があります。私大だとほとんどが英語だけで何とかなります。大学によっては言語を選択することが可能で、オーソドックスなところでは、ドイツ語、フランス語、中国語などです。

出題の形式は、たいていが翻訳です。A4くらいの紙に外国語で長文が書いてあって、それを全文日本語訳します。学部入試のように細かい文法を問うような問題はあまり出題されません。

文章の内容は専門に関係するものが多いです。ただ、専門知識がバンバン出てくるかと言えば必ずしもそうとは言えません。傾向としては専門分野の有名著作の導入部分が出題されることが多いです。なので、専門と関係はするけども、専門知識がなければ理解できないというわけでもありません。

専門科目

宗教学を専攻する場合は宗教学に関連する問題が出ます。典型的な問題形式として2つあげられます。1つ目は「○○について自由に論じよ」というものです。自分で自由にテーマを設定して記述します。ちなみに「自由に」とは「自分で自由にテーマを設定してよい」の意味であって、「好き勝手に書いてもいい」という意味ではありません。

2つ目は用語説明です。たいてい10個くらい用語が並んでいて、そこから5つぐらいを自分で選び、それぞれを300~400字くらいで説明します。

面接

オーソドックスな内容としては、自己紹介、研究計画、将来の3つがあります。そして、その受け答えに応じて細かい質問がなされるというような感じです。

自己紹介はぶっちゃけ儀式的なもので、面接官もそんなに深く聞いているわけではありません。面接の空気に慣れるためのちょっとした質問なので、簡単に答えればよいでしょう。

研究計画は入学後にどういう研究をしていくのかについてです。これは、事前に研究計画書を提出するはずですが、それに沿うような形で行うことが多いです。つまり、研究計画書がしっかりと書けていなければ面接でも躓くことになるでしょう。これは面接で最も重要なところなので、しっかりと対策しなければなりません。

最後の将来は大学院修了後の進路についてです。これは自分の思うところを正直に話せばいいと思います。

勉強の仕方

大学院を受験すると決めたら、最初にその大学の過去問を手に入れます。どのような問題が出題されるのか、その傾向を抑えましょう。これができたら本格的に勉強を始めていきます。

まず、語学に関してですが、大学院で研究をしていくならば外国語はできて当然みたいな空気があるので、苦手な方は頑張ってください。よく言われる目安としては、英語に関しては、京大の学部入試をスラスラと解けるレベルです。語学が壊滅的に出来ない場合は、社会人入試で語学免除になっているところを受験するのも1つの方法でしょう。

次に専門科目と面接です。面接で本当に重要なのは研究計画です。研究計画は専門知識がなければ書けないものですから、専門知識を持っているのが大前提になります。そして筆記の専門科目はそのまま専門科目ですから、要は専門知識をいかにして蓄えるかが問題となるわけです。

専門知識を蓄えるためには専門書と論文を読む以外にありません。とにかく大量に読んで、しっかりと理解し、頭の中で整理しておくことです。その際に問題となるのが、いかにして専門書と論文を集めるかです。現在、学部に所属している場合は、大学図書館を利用するのがよいでしょう。

既に大学を卒業している場合は、出身大学の図書館を使える場合はそれを使うのがベストです。使えない場合は自力で集めるしかありません。大型書店に行けば「宗教」の棚があるので、そこを漁りましょう。また、信頼できる古本屋があるのならば、そこを活用するのもアリです。最近ではAmazonなどのネット通販も発達してきているので、書名がわかっているのであれば使わない手はありません。

ただ、そうは言ってもかなりの出費になります。出費を抑えたい場合はネットの活用をオススメします。主に2つの方法があります。1つ目はGoogleスカラーです。無料で論文を検索できるので役に立ちます。次に、研究者のホームページです。たいへんありがたいことに自身の著作をホームページに全文アップしてくれている人がいます。特に宗教学関連ではこういった人が多いので、活用できるものは活用しましょう。また、全文アップはないにしても、学部授業のレジュメや文献リストを出してくれていることもあるので便利です。

さいごに

順番を間違わなければ合格はそれほど難しくありません。つまり「何となく大学院に行きたい⇒何を研究しようかな」ではなくて「これを研究したい⇒大学院に行こう」という意識であれば大丈夫だと思います。

そもそも研究は、まだ明らかになっていないことを明らかにすることです。研究したいと思っているということは、そのテーマがまだ明らかになっていないことを理解しているはずですから、前提としてそれなりの知識を持てていると思われます。

もっと言えば、宗教学はかなりマイナーで、倍率もそんなに高くはなりませんから、競争も生まれにくいです。大学院の合格最低基準を上回ってさえいれば合格できるでしょう(倍率が高ければ、最低合格基準を超えた人の中から優秀な順で合格になります)。

研究したいと考える時点でそれなりの実力はあるでしょうから、そんなに深刻に考える必要はないのではないでしょうか。