聖書の値段は高い?


新共同訳聖書は高い?

聖書にはいろいろな翻訳があります。その中でも最もよく使われていると思われるのが日本聖書協会が出している新共同訳聖書でしょう。お値段2940円です。これが高いのか安いのかは主観的な問題なので何とも言えないのですが、それについて考えるための材料を簡単にまとめます。

聖書は66巻の書物が1つになったものです。そのため、聖書を見ればすぐにわかることですが、非常に情報量があります。一概には言えませんが、これだけの情報量がある本を普通に買うならば、軽く1万円は超えてしまいそうです。

さらに、それだけの情報量を1冊の本にまとめるために、非常に薄い紙が使用されています。しかし、薄いからといって裏の文字が透けてしまったり、すぐに破れたりといったことはありません。基本的に聖書は何度も繰り返して読むものですが、それに耐えられる程度には丈夫に作られています。また、大量の紙をしっかりとまとめるために、背表紙の内部には布が用いられているほどです。

そして、新共同訳聖書は、カトリック教会とプロテスタント諸教会の神学者や聖書学者が共同で翻訳をしています。非常に多くの人が関わり、たくさん議論をして、長い時間をかけて制作されました。これほど手間のかかっている本というのはなかなか珍しいものです。

ほかにもいろいろな特徴があるのですが、これだけを考えてみても、3000円程度で買えるのであれば、まあ、悪くはないかな?という気がしてきます。

それでも高い?

しかし、聖書の特殊な事情を考えると、やっぱり3000円は高いのではないかと思えなくもないです。

日本のクリスチャンは人口の1%と言われているので、約100万人いることになります。普通、クリスチャンであれば何かしら聖書を持つので、全員が日本聖書協会のものを買うとは考えられませんが、かなりの数が売れているはずです。

さらに、キリスト教系の学校では新入生に聖書を買わせることが多いため、クリスチャンでなくても購入する人がかなりいます。また、大学ではさすがに全員に買わせることはありませんが、キリスト教系の大学でなかったとしても、宗教学や哲学など思想系の学問であれば、聖書が教科書に指定される授業もあるはずです。学術的なところでは新共同訳はよく用いられるので、けっこうな売り上げになっているでしょう。

となると、もともとのクリスチャンによる売り上げに加え、毎年、確実に数万冊は売れていることになります。ついでに言うならば、日本聖書協会の聖書の著作権は日本聖書協会が持っているため、翻訳者に印税を支払う必要がありません。つまり、一度作ってしまえばほとんど経費が必要ないということです。

というようなことを考えていると「ぶっちゃけ、もっと安くできるんじゃないの?」と思う人がいてもおかしくはないでしょう。

まとめ

聖書の値段が安いか高いかは主観的な問題であるのですが、しかしどちらの感じ方にもそれなりに根拠はあるように思われます。

個人的なことを言えば、3000円であれだけの情報量を得られるのであれば安いんじゃないかなぁと感じます。基本的には一生使えますからね。

ちなみに、現在では、日本聖書協会から新訳として、聖書協会共同訳が発売されています。こちらは引照と注が付いており、さらに情報量が増えているのですが、お値段5300円(続編付きは6100円)です。ぶっちゃけ、こっちは買うのに躊躇しました…。