医者になれるのは何歳まで?医学部入学に年齢制限はあるか



年齢制限はない

年齢は関係ありません。医者になるためには、医学部を卒業、医師免許試験に合格、2年間の研修の3つをクリアする必要があるのですが、いずれにおいても年齢制限はないです。そのため、一応は誰でも年齢に関係なく医者になることができます。

「年齢制限はある」という言説はなぜ生まれるのか

しかし、ネットでちょっと検索してみると、「年齢制限はある」といった言説を簡単に見つけることができます。年齢制限がないことは明らかであるにもかかわらず、なぜこのような言説が生まれるのでしょうか。

一概には言えませんが、おそらく、群馬大学医学部を受験した50代の主婦が不合格になった件の影響があると思われます。主婦が不合格になった理由を大学に問い合わせたところ、筆記試験は合格だったものの、面接などを総合的に判断して不合格になったようです。明確には語られていませんが、「年齢制限によって不合格になったのではないか」といわれるようになりました。ちなみにこれは裁判にもなっているのですが、年齢による差別は確認されていません。

本当に年齢制限はないのか?

くどいですが、年齢制限はないです。しかし、医者になるにあたり、1点重要なことがあります。それが時間です。

最初にも簡単に書きましたが、医者になるためには、医学部卒業(6年、編入なら4年)、医師免許試験合格、研修(2年)の3つを最低でもクリアしないといけません。医師免許試験は一発で合格すればそれほど時間はかかりませんが(合格率は90%を超えますが難度は高い。ちなみに試験は年1回)、医学部と研修で8年(または6年)はかかります。

2年の研修を終えれば正式に医者として仕事ができるようになるのですが、だからといって一人前とはいえません。なぜなら、この時点では専門性がほぼないからです。

医学部では、1つの科目だけでなく、すべての科目を勉強します。また、2年間の研修はスーパーローテーションとも呼ばれ、複数の科を数か月ごとに転々とします。この研修後に、自分がやりたい科を初めて選ぶことになるのですが、この時点ではその科について専門的に学んでいるわけではありません。それではどうするのかというと、さらに3~5年ほどの後期研修を受けます。

つまり、まともに医者として働けるまでに、最低でも10年はかかるということです。もちろん、途中で留年などがあれば、それ以上かかることになります。この点は無視できません。せっかく勉強したのに、医者になる頃には働けないとなると大変です。

知力と体力

医者になるためには、また医者として働いていくためには、知力と体力が欠かせません。

医学部に入学できれば医師免許試験も合格できるだろう、という考えを持つ人は少なくないのですが、勉強は医学部入学後のほうがはるかに難しいです。医師免許試験の合格率は90%と高いものの、簡単であるわけではありません。試験に合格しても勉強が終わることはなく、常に新しい技術や症例などを学んでいく必要があります。

さらに、医者という職業は、端的に言って激務です。急患があれば休みでも対応しなければなりません。外科であれば、数時間立ちっぱなしで作業をすることもあります。1週間近く病院にこもりっぱなしという生活も珍しくありません。休日が取れても勉強です。

一般的に、知力と体力といった要素は年齢とともに低下するといわれています。年齢制限はないとはいえ、このあたりにはなかなか難しい複雑なものがあります。

年齢が高くても無理とは限らない

とはいえ、高齢で医師になった人がいるのも事実です(最高齢は62歳、すごい)。知力と体力が十分にあることを示すことができれば、高齢でも医師になれるかもしれません。