文系の大学院は暇?


理系大学院の場合、具体的な研究内容がわからなくても、何となく研究室で作業している様をイメージできますが、文系の場合は明確な研究像というものを想像しにくいところがあります。そのため、「文系の大学院って暇なの?」という疑問が出てくるのでしょう。では、実際のところどうなのでしょうか?

文系には文系の研究がある

大学院と聞いた時に多くの人がイメージするのは、おそらく修士課程でしょう。修士課程は2年で、この間に取得しなければならない単位数は約30です。一般的な学部は4年で単位数が約120ですから、単純に比較すると大学院の方が自由な時間は多いと言えるでしょう。

理系大学院の場合、この自由な時間は研究室で作業したりするのですが、文系の場合は研究室での作業というのはほとんどないので「暇なんじゃないの?」となるわけですね。

しかし、文系と一言で括られることが多いのですが、英文学や哲学といったいかにも文系みたいな学問もあれば、法学、政治学、社会学、教育学、心理学などもあります。教育学や心理学、特に臨床系のものに関しては、講義だけでなく現場に行って何らかの作業をすることが多いため、割とやることは多いです。社会学(あまりにも大雑把ですが)とかでも、アンケート調査やフィールドワークなどが必要なのであれば、その準備もしなければならないでしょう。

その意味では、文献調査つまり本や論文を読むことが中心である思想系の学問に関しては文章を読むだけなので、ある意味では楽と言えるかもしれません。しかし、研究成果として認められるためには誰も知らないことを明らかにしなければならないので、逆に言えば何がどこまで明らかになっているのかを理解しなければならず、ゆえに膨大な量の文献を読んで専門領域の全体像を把握する必要があります。もちろんこれは思想系に限らずあらゆる学問領域に言えることではあるのですが、思想系は特にこの作業が大変なものになってくるでしょう。

講義の準備も大変

先ほども書いたように、講義の数自体は非常に少ないです。しかし、大学院での講義は学部のような聞くだけの講義とは違って(もちろんそういう講義もありますが)、少人数制のものが多く、プレゼンの機会も多々あります。そのため、講義の準備をしっかりとしておかなければなりません。卒論を提出する際のプレッシャーが毎週ある、と言えば大袈裟かもしれませんが、それほど準備には労力が必要となります。

講義を担当する教員がゆるかったり、効率的に準備を行える人であれば苦労も少ないでしょうが、多くの学生は苦労しているのではないでしょうか。

その他

就職活動をする学生であれば2年から就活が始まるので、研究と並行してやらなければなりません。

また、文系ではあまりそういう文化はないように思われますが、中には修士課程でも学会発表や投稿論文が必要になることがあるようです(理系は割と多いようですね)。

まとめ

自由時間が多いのは確かです。しかし、文系とはいえ、研究のための準備は当然ありますし、講義の準備や就活などもあるのであり、好き勝手に時間を使えるというわけではありません。そういう事情を考えると、決して暇ではないのではないか、と言えるのではないでしょうか。