なぜあなたの商品は売れないのか―真面目な人が陥るワナ―

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「商品が売れない…!」事業者なら誰もが抱える悩みです。それではなぜ商品が思うように売れないのでしょうか?

需要を考えよう

商品が売れない原因はさまざまなものが考えられるのですが、ここでは需要について考えてみます。

商売というと何やら難しそうなものをイメージしてしまいますが、実は非常に単純で、需要のあるもの(お客さんが欲しいと思うもの)を売れば勝手に売れていきます。

例えば(極端な例ですが)Googleのサービスを利用する際にGoogleの営業マンが来るということはありません。家に電気を通すときに電力会社の社員が「ウチの電気を使ってください」なんて言いに来ることもありません。最近では電力会社も営業に苦労しているようですが、しかし営業部隊が作られたのはここ20年程度のことであり、それ以前は勝手に売れていたわけです。

つまり、本当に必要なものはわざわざ営業をかけなくても売れるということです。考えてみれば需要のあるものが売れるというのは極めて当たり前のことなのですが、需要を無視した商品販売が行われていることも事実です。

売上と質は関係ない

商品が思うように売れない場合に陥りがちなのが、商品の質を向上させてしまうことです。良い商品なんだから売れるだろう、と考えがちなのですが、実は売上と商品の質は関係ありません。

確かに日本にはかつて質の高い商品を作れば売れる時代がありました。しかし過去に成功したからといって、その方法が現代にも通用するとは限りません。時代は変化しているからです。

特に顕著なのは時計でしょう。かつては、より正確な時刻を示すことができ、薄くて軽くて丈夫なものが売れる傾向にありました。セイコーやシチズンのような日本製の時計は、時計としての質は世界トップクラスです。しかし今はあまり売上は良くないようです。結局、価格競争に陥り、かなり安い値段になっています。

一方ロレックスは、セイコーやシチズンほどの時刻の正確性はなく、ごつくて大きくて重い時計を作りました。しかも高い。結果、よく売れています。

ロレックスを叩いているわけではありません。ただ、このような差があるということです。

しかし考えてみればこれも当然のことです。時計メーカーは時計に関してあらゆることに精通していますが、お客さんの多くは時計のことをあまりよく知りません。0.何秒の正確さや、何グラム軽くなりました、といったことをアピールされてもそのすごさは素人には分かりません。

それだったら、ロレックスのようなデカくてごつくて存在感のある時計の方が分かりやすく、お客さんの欲望も上手く満たしてくれることでしょう。

質の追求は自己満足

質の追求にはお客さんの視点がありません。「質の高い商品を作ればお客さんは必ず認めてくれるはずだ」という考えは、お客さんが何を求めているのかという視点が完全に欠落しています。需要を無視しているのですから売れないのは当然でしょう。

また「モノはいいのに何で売れないんだ!」と自暴自棄に陥る人も中にはいるのですが、これは言い変えれば「ウチの商品を認めろ」と言っているようなものです。褒めてほしいのであればお金を支払うのはむしろモノを作った方なのではないでしょうか(ちなみに褒めるサービスは実際にあり、人気があります。需要があるわけですね)。

売れる商品を作るためにすべきことは質の追求ではなく、お客さんが何を求めているのかを分析し、それに則った商品を作ることです。場合によってはマーケティングで無理やり需要を作ることも必要です。

商品が売れないのであれば、今一度、お客さんの視点を考えてみてはいかがでしょうか?

余談:質の低下が問題になることも…

ここまで、売れたいなら質の追求ではなくお客さんを考えろ、と書いてきたのですが、中には質の低下が問題になることもあります。

特に顕著なのが文化に関するものです。例えば着物。着物には伝統的で非常に高度な技術が使われています。しかしそういった商品は高額になりがちで、また若い世代の人にとっては高度な技術が理解できず、「着物」という名前や雰囲気だけが注目されてしまいます。

高度な技術が使われた着物が売れずに困った職人たちは若い人にも理解できるような着物を作るようになりました。つまり、簡単に着られる着物、洗える着物、奇抜な柄の着物、などです。

結果として伝統的な技術を使える職人が減少し、着物の質がどんどん低下してしまいました。はたして現在主に流通している分かりやすく簡単な着物は着物と呼べるのか…。

売れる商品を作るのか、それともお客さんに理解されなくても本当に良い商品を作るのか、この辺の駆け引きには難しいものがあります。

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