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大学の宗教学系の講義でアニメやマンガが使われる理由

大学の宗教学系の講義では、最近よくアニメやマンガを取り上げることが多いです。たまにTwitterなどで「大学なのに授業でマンガやってる!」みたいなのがありますけども、なぜそうなるのかについて簡単に。

アニメやマンガは宗教の影響を強く受けている

日本で売れている大半のアニメやマンガは宗教の影響を強く受けているため、題材として使いやすい一面があります。

例えば、大流行した『君の名は。』では隕石が落ちてきて1つの町が消滅するわけですけどもこれは終末論の影響があります。終末論というのは簡単に言えば世界の終わりのことで、ノストラダムスの大予言も終末論です。

また瀧と三葉はそれぞれ別の世界にいますが、お互いにコミュニケーションを取り合い、その仲介としてお酒があります。遠く離れた人とコミュニケーションを取りたいというのは昔から人間が持っていた欲求なのですが、この世の人がお墓を仲介としてあの世の人とコミュニケーションを取るのと同じです。

ちなみに三葉は巫女さんで、これは神道ですね。お酒も出てきますけども、これも神道にはかかせないものです。

『君の名は。』以外にもたくさんあります。『エヴァンゲリオン』というのはギリシア語で福音を意味しており、これはもちろんキリスト教です。いっぱい使徒がでてきますけどもこれもキリスト教から来ていますし、ロンギヌスの槍というのもイエスが十字架に架けられた時に出てくるものです(聖書に記述はないんですけども)。

ポケモンなんか全然関係なさそうですけども、人間がモンスターに命令を出してあーだこーだやってるわけですね。ちなみに劇場版の第一作目である『ミュウツーの逆襲』ですが、脚本家である首藤剛志さんはえらい苦労したそうです。世界で公開することが前提となっていたのですが、そうなるとキリスト教やイスラムなどから苦情が出る可能性があるからです。だから見る人が見れば「これは宗教だ」ってわかるんですね。

それから、『鋼の錬金術師』は魔法みたいなので戦っていますし、『進撃の巨人』は時間を操作していますし、『ドラゴンボール』では悟空死んじゃいますし、他にもいろいろあります。

現代のアニメやマンガといった新しい文化を考えることで、現代人の新しい宗教性について考えることもできます。

古典が理解されない

別に宗教の影響を受けているものはアニメやマンガに限らず、色々な作品があります。特に古典と呼ばれるものがそうで、日本には夏目漱石やら宮沢賢治やら素晴らしい文学作品がいっぱいあります。そして実際にそういう作品が題材になるときもありました。

ただ今の学生にそういうことを言っても理解されなくなってきています。「漱石は素晴らしいだろ?」と言うよりも「君の名は。は素晴らしいだろ?」という方が理解されますし、食いつきもいいんですね。

端的に言えば、アニメやマンガが悪いわけではないんですけども、学力の低下というのも1つの理由になっています。

学生に興味を持ってもらうためには?

大学では、学生にいかに興味を持ってもらうか、というのがたびたび問題になるようで、これは宗教学に限らず、学生が建学の精神を理解しようとしないとか、そういうのがあるようです。

個人的に思っていることなんですけども、こんなこと言ったら怒られるかもしれませんが、大学側がそこまでしてやる必要ってあるのかな、と思ってしまいます。だって昔の授業とか、といっても私も20代なのでそんな知らないんですけども、先生が勝手にわけのわからんことをダーと話し続けるようなスタイルだったそうじゃないですか。

もちろん昔のスタイルが必ずしも良いとは言えないでしょうけども、今の授業は先生が生徒に語り掛けるような感じになっていて、学生をお客様として見過ぎているような気がするんです。

大学経営の問題とかもあるのかもしれないですけども、大学が誰でも入れるようになったことで、大学の大衆化というか、その影響で大学の質が低下しているように思えます。