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過程を楽しむ―点と線、さらにそれを超えて

「過程を楽しもう」というのはよく言われることですけども、最近になって理解できるようになってきたような気がします。

過程を楽しむ

私自身そうなのですが、多くの人は何か目的や目標(点)を設定して、それを達成することに喜びを感じると思います。そうではなく、目的や目標を達成するまでの過程(線)を楽しもうということです。落合陽一さんが情熱大陸で、新しいことを発見して人類で自分しか知らないない状態にワクワクするけど数分で飽きる、と言っていたのですが、これも研究という過程を楽しんでいるのかもしれません。

この点と線というのは旅行で考えると分かりやすいと思います。旅行って事前に計画を立てて、どこに行くという目的地を決めます。そして目的地(点)までの移動は電車とかバスとか色々あるでしょうけども、この移動中(線)は寝ていたりして、移動(線)は目的地(点)に行くための手段となっているわけです。

鉄道オタクの1つである乗り鉄と呼ばれる人は、移動を楽しみます。目的地そのものはどうでもよくて(どうでもいいとは考えてないかもしれませんけども)、電車に乗って移動することそのものに喜びを見出しているわけです。

点はあるのか?

よくよく考えてみれば、そもそも点なんてものは存在するのか、という疑問があります。点というのはグラフの中で位置を示すためのものですが、あくまでも位置を示すためのものでしかなく、面積があるわけではありません。では点は「ある」と言えるのか。

こんなことを考えたところで何にもなりません。しょせん点があろうがなかろうがどっちでもいいのです。言ってしまえば点なんかその程度のものに過ぎないということです。

これを「人生」というものに当てはめるとなかなか面白いです。よく「人生の目的とは何か?」と問われることがありますが、目的というのは人生というグラフにおける点です。点なんかあろうがなかろうが大して問題ないのですから、深く考える必要はありません(考えるな、という意味ではありません)。

本来あるのかないのかどっちでもよいことについて、「人生の目的はあるはずだ」という仮定を最初に立てた上で考えてしまうからこそ、それを見つけることができずに悩むのだろうと思うのです。

世の中には点がいっぱい

日本には点がいっぱいあります。「いい学校」という点、「いい会社」という点。いい学校に入れたとしても、いい学校で何をするかについては考えませんから、必然的に次の点であるいい会社を意識することになります。点に到達してもまたすぐに次の点が現れるわけです。点ばかりを見ているから最終的な点である死について考えますし、それゆえに「何のために生きてるんだ」と悩むわけですが、結局これも点について考えています。

そして点ばかり見ていると必ず飛躍をしようとします。点と点の間について考えることができないために、さっさと次の点に行けばよいという発想になります。最近の典型的な例としては仮想通貨でしょう。毎日仕事をしていても大したお金にはならないために一度に儲けようとする。中には全財産を投資(これは正確に言えばギャンブルです。投資とギャンブルの違いは勝てる根拠の有無にあります)した人もいるようです。

YouTuberも同じです。働くのは稼ぐという目的のためにするのだから、お金を稼げるのであればなんでもいい。YouTubeでバカみたいなことをして一度に大金を稼げばいいじゃないか、という安易な考えしかすることができない(これはYouTubeが悪いのではなく、その使い方が悪いのです)。

挙句の果てには、どうせ人間は死ぬのだからさっさと死ねばよい、と自殺を考える人もいます。そうじゃないだろ。

多様性のある人生

しかし線といっても一直線の人生ではあまり面白くないと思うんです。多様性がなく単純なので。そのため線から更に踏み込んで、非線形性の人生というのを意識したいところです。一直線じゃなくてぐちゃぐちゃっとした感じです。そしてこれを具体的にすると南方熊楠になるのではないかと(笑)

いやでも、例えば面白い映画って山あり谷ありの波乱万丈な物語じゃないですか。生まれた瞬間に大金持ちのボンボンがそのまま贅沢な生活をしてのほほんと暮らし死んでいくだけの映画なんか面白くないと思うんですね。実際そういう映画はないですし、ないということは売れない、面白いと感じる人が少ないということだと思うんですけども。

だから南方みたいな生き方って本当に素晴らしいものだと思うですよね、そういう人生を送りたいですね。まあほどほどに落ち着いてはいたいけども(笑)

最近の人はかなり画一的であり、絶対的なものさしを好む傾向があるのですが(例えば偏差値とか売上高とか)、それだったらいかに自分の人生が無茶苦茶であるかというのを基準にすればいいんじゃないかな?と思います。