大学で宗教学を専攻した際の就職先はどんな感じ?

大学で宗教学を専攻した(してしまった?)場合、就職先はどのようなところがあるのかについて、私の体験も踏まえながら簡単に書いてみたいと思います。

私について簡単に

まず私について簡単に書いておきます。今はもう卒業していますが、大学は京都の中堅私立大学です。大学の偏差値はだいたい50~55くらいに収まるようです。学部は文学部で、文学部の中の仏教系の学科に所属していました。学科の偏差値はだいたい40~45くらいみたいです。

私はもともと哲学に興味があったのですが、文学部哲学科に滑ってしまいました。しかし同じ文学部であれば別の学科でも哲学科の授業を受けることができるので、同じ文学部で偏差値が低く、かつ哲学とも隣接する分野である宗教学を選ぶことにしました。

要は頭が悪かったということです。家は宗教と全く関係ありませんし、個人的に信仰心があったわけでもありません(しいて言うならば「無宗教」でしょう)。

また、仏教系の学科ではあったのですが、もともと西洋哲学に興味があったので、キリスト教ばかり勉強してました。卒論に関しても仏教とキリスト教の比較思想ということで、無理やりキリスト教に絡めています。もちろん学部レベルなので大したことはしていません。

仏教系学科の就職先

あくまでも私が所属していた大学の学科の話なので他の大学については知りません。

仏教系学科の就職先なのですが、普通の学部学科(経済とか法とか)と大して変わりませんでした。インフラ、銀行、メーカー、公務員などです。就職率に関しても、他の学部学科と比較すると3%くらい低かった程度だったと思います。本当に変わりません。

宗教系の学部学科だと宗教系の仕事、例えばお寺や教会、冠婚葬祭などが多いのではないか、という疑問もあると思うのですが、そういったものはむしろ少数です。

そもそも宗教系の学部学科だからといって宗教関係の人が大半を占めるわけではありません。仏教系学科に関しては、お寺の人は1割程度しかおらず、後の9割は私と同じような滑り止めや、推薦入試でたまたま割り振られた、というようなものです。

なので、信仰心とかはないけど純粋に宗教学に興味がある、というような人にとっては宗教系の学科に入ればいいんじゃないかなぁ、という気はします。就職先に関しても他の一般的な学部学科と大きく変わりませんし、それほど心配する必要はないのではないか、というのが個人的な感想です。

(これを言うと怒られそうなのですが、就活に失敗してもその原因は大学や学部にあるのではなく、個人にあると私は考えています。単に他の学生との競争に敗れた、というだけのことでしょう)

人事の印象は?

就活において一番気になるのは人事の印象だと思います。履歴書に「宗教学科」とか書いてあったら人事が引いてしまったりしないかな、みたいな不安もあるでしょう。

これに関してなのですが、大企業に関しては全くと言っていいほど聞かれませんでした。私は関西の4大インフラも受けたのですが(インフラのような大企業でも面接に呼んでくれるんです、宗教学なんか関係ないですよ、大丈夫です)、本当に聞かれません。逆に「聞かないの?」と心配になったくらいです。

まあ「聞いてはいけない質問」というのもありますから、そういったものに配慮してくれていたのかもしれません。面接を経験する中で何となくそういうのも感じられましたから、途中で自分から宗教系の学科に入った理由を言うようにしました。たいてい「へー、そうなんですね~」みたいな興味があるのかないのかよく分からない反応をされます。言う必要なかったかもしれません。

ただ、小さな会社については聞かれることが多かったです。私は伝統工芸品のようなものにも興味があって、社員数10人程度の会社にもいくつか応募したのですが、そこでは「なぜこの学科に入られたのですか」と率直に聞かれました。中には、面接が始まった瞬間に「宗教に興味があるようだけど、君が信仰心を持つのは自由だが、社内にそれを持ち込むのはイケない。それを前提に…」みたいなことを永遠としゃべり続ける方もいました。でも「滑り止めです」と言えばたいていは「ああ、そうだったんですね」と納得してくれます。

全体的に見れば、人事の印象は極めて普通だったと思います。

宗教学と仕事の関連性を指摘されたときは?

面接においてたまに出てくるのが「大学で学んだことは仕事にどのように役立つのですか?」という質問です。こういう質問する人事って何考えてんのかな?って心底思うのですが、ハッキリと言うわけにもいきませんので、一応考えておく必要があります。

考えられることとしては、海外に関する仕事において円滑なコミュニケーションが取れる、というような感じです。日本では宗教が問題になることはあまりないのですが(見えないところでいっぱいあるんですけど)、海外では宗教は割と問題になります。どうも英語ができれば海外でも安心、みたいな安易な発想があるようですけども、海外の文化も知らずに英語しゃべってどうすんだ、って話です。なのでこの辺のことをアピールすればいいでしょう(となると宗教と文化の関連から説明しないといけないので面倒なのですが)。

あと海外が関係ない会社の場合ですが、そのときは私はコミュニケーション能力(これも曖昧ですね)をアピールしました。私は仏教とキリスト教の比較研究を通して、異文化理解の方法を模索する、という研究をしていたのですが、これを応用しました。

「社内でも異なる価値観の対立があると思います。私はキリスト教のような日本では珍しい価値観を理解しようと研究をしていたのですが、このような異なる価値観を受け入れ、理解しようとする態度は、仕事で対立が発生した時に役に立つだろうと思います」みたいなことを言いました。

意外と納得してくれます。また最初に「宗教学が直接的に仕事に役立つことはないと思います、しかし」と前置きを入れると、さらにいい感じになりました。

まとめ

宗教学を専攻しても、就職に影響することはほとんどないと思います。(大学院は別ですよ)

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