印象派の先駆的存在!マネ作品集

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絶大な権力を持っていたアカデミーに対抗し、印象派成立のきっかけともなったマネ。そんなマネの作品を分かりやすく紹介します。

エドゥアール・マネ Edouard Manet

エドゥアール・マネ(Edouard Manet)は19世紀フランスに活躍した画家です。アカデミーに対抗的な作品は多くの賛同者を生み、後の印象派へとつながります。

1832年、パリの裕福な家庭にマネは生まれます。中学生くらいの頃から画家になることを考えはじめ、自宅近くのルーブル美術館に足を運んでは古典作品に触れました。

途中、親の意向で海軍兵学校を目指しますが失敗。マネが17歳の頃、両親はマネの意思を尊重し、本格的に画家を目指すことになります。

1850年、アカデミズムの画家に師事、古典的作品を中心に研究を深めます。それら古典作品を近代化させた『草上の昼食』、『オランピア』は大スキャンダルになります。しかしこれがきっかけでモネやルノワールといった、アカデミズムに懐疑的だった画家たちが集まり、印象派が結成されました。

一般的にマネは印象派の画家とされていますが、印象派の主な活動であった印象派展には参加しておらず、あくまでもサロンを重要視していました。そのため、マネは印象派ではない、という意見もあります。

作品集

アプサントを飲む男

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本作はマネが初めてサロンに出品した作品です。タイトルにあるアプサントとは度数の強いお酒で、男の右側(向かって左)や地面に転がっている瓶がそれです。当時のパリではアルコール依存症が問題となっており、アプサントは社会的に良くないものとされていました。そのため、社会的によくないものを描いていることから落選になっています。しかし審査をしたロマン主義のドラクロワは高い評価を出しました。

草上の昼食

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大スキャンダルとなった、美術史においても非常に重要な作品です。ぱっと見、普通の作品のようにも感じられますが、当時は裸の女性を描くことはタブーとされていました。

もちろん、本作以前にも裸婦を描いた作品は数多くあるのですが、それはヴィーナスなど神話をテーマとする作品です。そういったテーマの作品はOKだったのですが、マネはあえて日常における裸婦を描いたのです。

結果的に大スキャンダルとなり、多くの画家や批評家から酷評を受け、現代でいうところの炎上状態になってしまうのですが、逆に本作は有名になり、後の印象派となる画家たちがマネの元に集まることになります。

オランピア

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先ほどの『草上の昼食』以上に大きなスキャンダルとなった作品。マネの代表作としても有名です。

描かれている女性は娼婦です。娼婦を神話的なテーマとして描いたのではなく、娼婦を娼婦として描きました。一度はサロンに入選したこともあって、大きなスキャンダルになったようです。

今でこそ芸術には自由な雰囲気がありますが、マネのような人物がいたからこそ、自由にやれているわけです。芸術にも歴史や流れがあることを理解していると作品をより楽しめるようになります。

笛吹く少年

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教科書にもよく登場する作品なので知っている人も多いのではないでしょうか。何の変哲もない作品なので「何がすごいの?何で評価されているの?」という疑問も多いようです。

本作のスゴイところは(当時において?)斬新な表現が使われていることです。人物と空間だけのシンプルな構成、太い輪郭線で人物と空間を明確に分けている点、インパクトのある色彩などが特徴的です。日本の版画からも影響を受けています。

現代から見ると面白味のない作品に見えるかもしれませんが、美術史の流れに位置づけると、本作の特徴がよく分かると思います。

すみれの花束をつけたベルト・モリゾ

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モデルの女性はベルト・モリゾ。印象派を代表する女流画家です。マネの友人であると同時に師弟関係でもありました。ちなみにモリゾはマネの弟ウジェーヌと結婚します。

船遊び

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セーヌ川で舟遊びをしている男女を描いた作品です。舟遊びは印象派にはよく好まれるテーマでした。水面の光の反射などが巧みに表現されています。

フォリー=ベルジェールのバー

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マネ最後の作品。パリにあるフォリー=ベルジェールという劇場の中にあるバーが題材になっています。ちなみにフォリー=ベルジェールは現在でも営業されており、今までに数多くの有名人を輩出しています。

中央女性の後ろは鏡で、女性の後ろに劇場があるわけではありません。画面右の男性と話している女性は、中央女性の後ろ姿が鏡に映ったものです。現実的にはあり得ない構図であるため当時は批判もあったようですが、現在ではマネの傑作として多くの人から愛されています。

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