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マインドフルネスはビジネスに効果があるのか

NHKのサイエンスZEROの再放送を見ていたのですが、マインドフルネスの特集をやっていたので、これについてちょっと書いておきたいと思います。

マインドフルネスの効果

先にタイトルのことについて結論を言いますが、ビジネスにはほぼ間違いなく効果はないです。「マインドフルネスは宗教性を排除した~」とか言いますが、「マインドフルネスを実践して仕事の実績が上がりました!」と笑顔で言っている様はまさに宗教ですね(宗教が悪いわけではないのですが)。

こういうと「GoogleやIntelのような大企業もやってるじゃないか」と反論が来そうなのですが、あれは日本とは文脈がまったく違うのでOKです。マインドフルネスにも色々とあって西洋的なものや東洋的なものがあるのですが、彼らは西洋の文脈において西洋的なマインドフルネスをしているからそれでいいのです。

あとは、鬱などの精神病に関しては確かにある程度の症状の改善が認められています。しかしサイエンスZEROでも言ってましたが、場合によっては症状が悪化することもあるため、精神病の治療としてやるならば医師に相談すべきです。

学者の言葉と一般人の言葉の使い方の違い

学者が効果はあると言っているのだから効果はあるのだ、と考える人は少なくないと思います。しかし学者が使う「効果がある」と一般人が使う「効果がある」には差があることに注意が必要です。

10年くらい前にDSの脳トレが流行しました。問題を解くことで脳が「活性化」されるというものです。脳科学で言うところの「活性化」は、脳の血流がほんの僅かでも上がれば活性化したと言うのですが、一般人は「活性化」を頭が良くなることだと解釈しがちです。ここに乖離があるわけです(そして実際に問題になりましたね)。

より分かりやすくするために年収で考えましょう。年収300万円だったのが翌年には300万1円になったとします。学者はこれを「年収が上がった」と表現します。一般人は「1円なんかないも同然だ」と考えるでしょう。この違いです。もちろん学者も日常生活においては1円なんかないも同然と考えるでしょうけども、研究においては正確に表現しなければならないので、1円でも「上がった」と表現しなければならないのです。

マインドフルネスも似たようなことになっていて、学者の言う「効果がある」と一般人が考える「効果がある」には大きな差があるため注意しなければなりません。(もしかすると、紛らわしい表現をする学者を悪者だと考える人がいるかもしれませんが、そうではなくて、研究においては学者はそう表現しなければならないのです。学者が悪いわけではありません)

ではなぜマインドフルネスを売る人は、こういった事情があるのにも関わらず売ろうとするのかというと、売れてしまうからです。これは買う方が賢くならない限りどうしようもありません。そんなダマすようなことをするな、という人もいるでしょう。でもこうでもしないと研究費を得られない状況を作ったのは誰なんだって話ですよ。

(前にB層に関する記事で必ずしもB層が悪いわけではないと書いたのですが、やっぱりB層的な人(大衆性の高い人)が知に敬意を払わなくなった結果だと思うんですよ。自分で自分の首を絞めているように見えてしまいます)

さいごに

日本ではマインドフルネスよりもマインドレスネスを意識した方がいいかもしれませんね。

(誤解のないように補足しておきますが、仏教などの宗教という文脈で瞑想をするのはまったく問題ありません。むしろ宗派によってはそうすべきなのでしょう。私が言いたいのは、宗教性を排除したマインドフルネスがビジネスに役立つ(業績アップなど)のかという問いにはNOだということです)