nancolu

一般人の個人ブログです

伊勢木綿の着物が嫌い、着ている人も嫌い

伊勢木綿が好きな人は読まないでね(*'ω'*)

伊勢木綿の着物

その周辺で働いている方には申し訳ないんですが、伊勢木綿というのは着物にすべきではないと思うんです。生地がもう、座布団のそれですよ。なんでこれを着るの?着るものなの?っていう疑問があります。歩くときとかいちいち引っかかりますからね。

あと伊勢木綿の着物はたいてい柄が酷い。カラフルにしてモダンな柄をつっこんどけばいいとか思ってるのか知りませんけども、毒々しいというか禍々しいというか品がないというか。

ハッキリ言うと、伊勢木綿の着物は着物ではないと思います。

伊勢木綿の着物を着る人

これは私の妄想かもしれませんが、そう見えてしまう、という感じなんですけども。何でしょうね、日本の伝統を身にまとう特別な私、というのを演出しようとしているように見えるんです。

確かに伝統を重んじる気持ちは大切なものだと思います。しかし、違うんですよ。「伝統」ではなくて「私」に重きを置いている。つまり、伝統のことなんか正直どうでもよくて、伝統を大切に思っているこの「私」こそが大事、という考え方です。

(自我の形成に失敗しています。流行りのミニマリストに通じるものがありますね(ミニマリストへの違和感と無駄なモノを捨てるコツ)。なんか現代の文化にはおかしなものがいっぱいあります。文化は宗教の中身であり、宗教は文化の形式なのですが、これらの文化の背景にはかならず宗教的なるものがあるはずです。伊勢木綿の着物は宗教的なるものの1つの具体例だろうと思います)

伊勢木綿の着物を和風コスプレとして堂々と着ているのなら私は何も言うことはないのですが、伝統的な着物として認識しているところに問題があります。しかも伊勢木綿の着物なんかたかが2万から3万程度のものです。仕立てを入れてもせいぜい5万でしょう。5万程度で特別な私を演出しようというのがダメだと思うんです。伊勢木綿に5万出すくらいなら、百貨店とかで服を買っている方が絶対に良いです。百貨店で5万出せばそれなりの服は買えますからね。

伊勢木綿の着物を着る人からの反論に対する反論

前に別の記事でも同じようなことを書いたような気がするのですが、繰り返しになるところもあると思いますけども、書いておこうと思います。

昔の日本人はいつも着物を着ていたから現代でも気軽に着れるものがあっても良い

昔の日本人というのがかなり曖昧なんですけども、日本人がずっと着物を着てきたかというと決してそんなことはありません。ましてや一般庶民はそんなのは着れなかったでしょう。

また、現代人が持っている典型的な着物のイメージというのは明治期に生まれました。だからそもそも私たちが持っている着物のイメージが比較的新しいものであるわけです。「昔の」というのは要は「着物には伝統がある」ということを言っているのでしょうけども、伝統を持ち出すのであればちゃんとしたものを着ましょうよ、と思うんです。

中には「昔の人は着物を着ていたのだから現代でもそうすべき」という人がいます。昔の着物というの考えると厄介なんですが、細かいことは置いといて、単に利便性の問題だと思うんです。昔にジーパンがあったら多分履いていたと思いますよ。昔の人は江戸大阪間を歩いたのだから現代でも歩くべき、くらい滑稽な話です。

気軽に着れる着物は本物の着物の発展に貢献するはずだ

この意見の人は、伊勢木綿の着物は普通の正絹の着物よりもレベルの低いものだと認識している点ではまともだと思うのですが、でもちょっと待って欲しいです。

例えば、レトルトカレーを食べた後に「本物のインドのカレーを食べてみたい」と考える人はどれほどいるでしょうか。レトルトカレーは日本のスーパーなどで幅広く販売されていますが、それでインドの食文化が日本に根付いたということができるでしょうか。

だから伊勢木綿の着物が普及したとしても、それは伊勢木綿の着物が普及したというだけであって、それ以上の意味はないわけです。伊勢木綿の着物を着たからといって、正絹の着物も欲しいとはならないと思います。

伊勢木綿の着物に限らず、プレタとか洗える着物とか色々販売されましたけども、それで正絹の着物が売れるようになったかというと、そんなことはないわけです。むしろ、職人がそっちの方までやらなければならなくなったおかげで、正絹の流通量も減っているように思います。なので気軽に着れる着物はむしろまともな着物の発展を阻害しているように感じられます。

さいごに

大衆迎合しなければならないほどに着物業界が衰退してきているのは事実だと思いますが、長い目で見れば、大衆迎合は着物業界の衰退を加速させることになると思います。

もともと着物なんか誰でも着れるものではなかったのですから、わかる人にだけ売ればいいと思います。もちろんしばらくの間は売れないだろうけども、どこかで持ち直せると思いますよ。

それに着物文化を広めたいのであれば、伊勢木綿のようなものを大衆に見せるのではなくて、本物を見せるべきです。伊勢木綿を売るくらいなら、本物をレンタルしている方がまだマシですよ。