紙媒体の書籍か電子書籍どちらが便利なのか―そもそも電子書籍とは?活字とは?

紙媒体の書籍と電子書籍、一体どちらの方が便利なのか、どちらを使うべきなのかについて簡単に考えてみたいと思います。

どっちがいいのか

あくまでも個人的な感想ですけども、結論から言えば、全然面白くないんですけども、どちらも一長一短あるなぁという感じがしました。どちらが優れていてどちらが劣っているというものではなくて、それぞれに特徴があって、それを自分の環境などに応じて使い分けるのがベストかな?という気がしています。

両者のメリットとデメリットを簡単に挙げてみるとこんなんでしょうか。紙はページがめくりやすく、見開いた時の情報量が多いのがメリット。そして場所を取ってしまうのが最大のデメリット。電子書籍は持ち運びに優れているのがメリットで、ページの移動がしにくいことと1度に表示できる情報量が少ないのがデメリット。

これを踏まえると、私の場合においては、文章の性質によって紙で読むべきかか電子書籍にすべきかが分かれると思います。

紙媒体が向いているもの

まずは辞書や参考書の類です。これらは、表紙から最後まで一貫して読むわけではありません。頻繁にページをめくって、行ったり来たりしながら参照するのが普通です。そのためページ送りのしにくい電子書籍には向きません。また、調べたい項目に関連する項目が近くに掲載されていることが多いため、パッと見た時の情報量の多さというのが重要になります。電子書籍だと画面に表示できる情報量に限りがあるため、いちいちページをめくったりスクロールしたりする必要があるので不便です。

次に学術系の書籍や論文です。学術系のものに関しては、人によってかなり読み方が異なるだろうと思うのですが、私の場合は最初から最後まで順番に読むことはあまりしません。最初に、大まかに文章の構成を把握したり、序論とかまとめを読んで主張を理解したり、というようなことをします。また読んでいる最中に別の章を覗いたり、というような感じです。そのため電子書籍はちょっと使いにくかな、と思います。(十数ページの論文をPDFで読む分には便利だと思うんですが)

電子書籍が向いているもの

学術系ではない本はだいたい電子書籍でもいいだろうと感じました。小説やエッセイ、ビジネス書、雑誌、マンガなどです。こういった本は最初から最後まで通して読むのが普通だろうと思いますし、電子書籍でも全く問題はないように感じられました。またスマホで読む場合は、持ち運びも苦ではありませんし、どこでも読めるので非常に便利であると思います。

それから書籍といっていいのか分かりませんが、新聞も電子版でいいかな、という気がしました。ただ新聞社は紙と電子版でコンテンツを変えていることが多いため、両方使った方が良いのかもしれません。しかし実際のところ両方を使って読むのはなかなか面倒なので、スマホでパパっと読めるのは大きなメリットであると感じます。それに紙の新聞って読んだ後は邪魔になりますからね、後から読み返すことも少ないですし、処分に困ります。

基本は電子書籍かな?

結局のところ、参考書や学術関連のものは紙媒体で、それ以外のものは電子書籍が便利だろう、というのが私の感じたところです。

そしてありがたいことに、私の場合は大学図書館が卒業生でも無料で自由に使えるため、学術関連のものは大学図書館で閲覧することができます。また新聞に関しても大学図書館に大量にあります。

というわけで、所有する本に関しては、参考書や辞書以外はすべて電子書籍でなんとかなりそうです。また電子書籍について色々と言われていますが、そうでもないんじゃない?と思うことも多々あるんで、簡単に反論を。

まず保存性です。電子書籍だとデータが消えたら終わり、ということが言われます。しかし一度購入すれば再ダウンロードは可能なので、データが消えようが端末が潰れようが大丈夫です。「水に濡れたらどうするんだ」みたいな意見もあって笑ってしまったんですが、本でも濡れたらマズいでしょう。

次に電池の問題です。充電が切れたら読めないということについてですね。これは使い方にもよるのかもしれませんが、最近の端末、特にスマホはかなり電池の持ちがよくなっていると思います。一昔前のauから出ていたREGZA Phone「IS04」ではえらい目に遭いましたが、今のスマホは非常に優れています。変にゲームを起動したりしなければ、そんなに気にする必要もないだろうと思います。

あと物理的な「温かみ」ですね。これ、私はよく分からないんですが、どうなんですかね。荒俣宏さんみたいな愛書家だったら分かるんですが、文庫本とかだったら、あまり温かみというのが分からないです。価値観なのでしょうか。ただ文章を読むという点に関しては電子書籍でも問題ないだろうと思います。たぶん。

そもそも電子書籍とは?

だんだんと話がそれていくんですが、この電子書籍ですよね、最近よく使うので「そもそも電子書籍とは何か?」みたいなことを考えてしまいます。

電子書籍の定義ってよくよく考えてみるとなかなか難しいように思います。もともと紙媒体だった書籍を電子にすれば電子書籍とは言えそうですが、では紙媒体を前提としなければ電子書籍と呼べないのかというとそれは違うしょう。紙ではなく最初から電子書籍として販売されるものもあります。

また電子書籍の多くは、ページをめくる形式になっています。わざわざご丁寧に次のページに進もうとすると、ページがめくれるエフェクトが表示されます。このエフェクトに意味はあるのでしょうか?別に文字を表示させるだけならページをめくるのではなく、スクロールでもいいはずです。これを言い出せば、一般的なwebページ、つまりHTMLはすべて電子書籍とも言えそうです。一体、電子書籍とは何なのでしょうか?

これを考える上で活字というものがヒントになるように思います。「若者の活字離れ」なんて言われたりもしますが、その若者は日常的にメールやLINEやSNSやwebページを見ており、それらは文字情報を基本としているため、活字を単なる文字と捉えるならば、若者はむしろ活字に埋もれてすらいます。

しかしメールやLINEといったものは一般的に活字とは捉えられません。活字と言えば、やはり本や新聞といったものを指しているように思われます。それではこれらの違いは何でしょうか。実際のところは分かりませんが、恐らく読み手が誰であるのかがポイントなのだろうと思います。メールやLINEは一般に公開するのではなく、特定の仲間内に読まれることを想定しているのに対し、本や新聞は広く一般に読まれることを想定しています。

中にはブログのように一般に公開されるものもありますけども、形式に関係なく、その言葉が自分自身(自己満足のような)や特定の身内だけが対象に書かれているのであれば、それは活字とは呼びません。歴史上の偉人が残した日記は、書いた本人は恐らくただの日記として書いたと思いますが、それが後に出版社から一般に対して販売されると、それは活字になり得ます。

そう考えると、たとえHTLMだとしても活字と呼べるものはありますし、少なからず電子書籍としての性質を持ったwebページもあるだろうと思います。一概には言えませんが、ウィキペディアもある意味では電子書籍と呼べるのではないでしょうか。

たぶん、本は紙媒体でなければならない、と考えている人であってウィキペディアを見ることに抵抗のない人は珍しくないだろうと思います。ここまで考えが正しければという仮定の話ですけども、であるならば電子書籍嫌いというのは、電子書籍そのものではなく、電子書籍のメタファーであって、つまるところ電子書籍という概念を拡張してあげれば電子書籍はどんどん普及していく可能性があるのではないか、という気がします。

電子書籍の制作は簡単そうに思えるのですが、実は色々なところに問題があって、電子書籍化がなかなか進んでいない部分もあります。電子書籍の需要が高まればこの辺の問題も何とかなりそうな気がするのですが、もっと電子書籍が普及してくれたらいいなぁ、なんて個人的には思っています。