スペインを代表する画家ゴヤとその代表作

フランシスコ・デ・ゴヤ

ゴヤはスペインを代表するロマン主義の巨匠です。宮廷画家となり、王室や貴族たちの肖像画を多く手がけ、イイ感じの画家生活を送っていました。

しかし46歳の時に聴覚を失い、またスペイン独立戦争の醜さを目の当たりにしたことから、内向的になっていきます。

その結果として、作風はどんどん変化し、人間の内面をえぐるような、どす黒い絵を描くように…。連作『黒い絵』は特に有名です。

ゴヤの代表作

『キリストの磔刑』

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ゴヤ初期の作品。アカデミー入会へのきっかけとなった作品です。面白いのが、ゴヤは本作を描きたくて描いたわけではなく、アカデミーの審査を通過するために描いたということです。

当時ではキリスト教に関する作品、特にイエスの磔刑は非常に高い評価を得ることができました。今でこそ芸術のジャンルに上下はない、という感じになっていますけども、当時としては、歴史画(宗教画)⇒肖像画⇒風俗画⇒風景画⇒静物画というように位がありました。

イエスが十字架にかけられている絵というのはちょっと怖いように感じられるかもしれませんが、この題材自体は定番で、ゴヤ以外にも多くの画家が描いています。しかしゴヤは表現がすごいですね。

『カルロス4世の家族』

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ゴヤが主席宮廷画家になってから描かれた作品です。ちなみにカルロス4世は当時のスペイン国王。

『着衣のマハ』

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ゴヤの代表作です。タイトルにある「マハ」というのは人名ではなく、単に「女」を意味します。ちなみに男はマホ。

『裸のマハ』

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解釈については現代でも分かれていてよく分かっていないのですが、この作品が発表された当時は社会問題となりました。というのも裸婦を描いてはいけなかったからです。女神など、神話などの象徴として描くのはOKなのですが、裸婦をそのまま裸婦として描くとダメになるんです。この作品がきっかけでゴヤは異端尋問にかけられました。

『マドリード、1808年5月3日』

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これは歴史の教科書によく登場しますね。白い服を着て手を挙げている方がスペインの市民で、銃を構えているのがナポレオン軍ですね。白い服の人が印象的ですが、これはイエスの磔刑と重ねています。つまり、スペイン側の正当性を主張しているわけですね。ゴヤはこういった戦争を目の当たりにし、戦争の悲惨さを伝えようとしています。

『我が子を食らうサトゥルヌス』

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これは連作『黒い絵』の1つなんですけども、その中でも最も有名な作品です。ローマ神話が元になっています。「自分の子どもに地位を奪われるぞ」という予言を受けたサトゥルヌスが自分の子ども全員に喰らいつく、というお話。もちろん社会批判の意味で描かれています。

ゴヤは人間の怒りや絶望というのを絵画で表現したんですが、現代ではこういう人間の汚いところは隠すことが多いと思います。しかしそういった「毒」というのはあるものですし、その存在を認めるからこそ、どうしていくか、という次のステップに進めるのだと思います。

『砂に埋もれる犬』

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こちらも『黒い絵』なのですが、比較的有名な方だと思います。タイトルは『砂に埋もれる犬』となっているのですが、ゴヤが制作した時にはタイトルは付けられていませんでした。つまり後から名付けられています。

一応、砂に埋もれている犬を描いているとする解釈が多いんですけども、中には塀などの壁から頭だけを出しているとする解釈もあります。

ただこの作品がどのような意図で描かれたのかといったことについてはよくわかっていません。しかしなかなか来るものがありますね。

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