英語早期教育に反対である理由を簡単にまとめてみました

英語早期教育に反対の理由

一言で言うならば、英語で表現するものがないから、です。言うまでもなく英語(言葉)はコミュニケーションのためのツールに過ぎません。つまり、前提として何か伝えたいことがあって、それを伝えるために英語に変換して他人が分かるようにする、ということです。

幼稚園児や小学生の段階でまともな思考をするのは(できる子もいるかもしれませんが)困難ですし、そんな状態で一体何を英語で伝える必要があるんだ?という感じです。

まずは思考をできるようにすることが必要だと思います。そして十分な思考力を身に付けるためには母語が重要になります。言葉はツールだ、と言っておいて矛盾するかもしれませんけども、言葉は文化と密接なつながりがあり、日本において思考をするならば日本語が不可欠です。

そもそも英語は必要なのか

それに、そもそも英語が必要なのかどうかについても疑問があります。英語を必ず使わなければならない職業ってそれほどないと思うんです。

パイロットとかだと英語が必須ですが(全然関係ありませんが、パイロットには早稲田法学部卒が多いらしいです、一体なぜ…?)、そのレベルの特殊な職業でなければ英語は不必要です。

そしてそういった特殊な職業でも高度な英語を使う機会は少なく、あくまでも会話なのですから難しいことはありません。飛行中に英語の論文を読み上げることもないでしょう。

確かに、仕事において海外とのやり取りが必要になることは現代では珍しいことではありませんが、常に英語が必要になることはそれほどないでしょうし、一時的なものなのであれば通訳を雇えば済む話です。

もちろん必要であることが明確なのであれば英語を学べばいいでしょう。日本を出て英語圏の国で仕事をしなければならない場合などでは英語を学ぶ意義はあると思います。必要であることが明確になった段階で英語学習を始めればよいのです。

英語で仕事といってもそんな高度な内容の会話はしません。日本の中学で学ぶ程度の英語を理解できるのであれば、十分会話はできます。大人なのであれば体系的な学習は得意になっているはずですから、3か月から半年程度じっくりと英語にひたっていれば、ぎこちないながらも会話はできるようになっているはずです。

「いやそんなはずはない、3か月で会話ができるようになることはない、現に多くの日本人は英語を話せないじゃないか」という反論はよくありますが、これは非常に簡単な話です。つまり、英語を必要としない環境で生活している、というだけのことです。

国際化とグローバル化

ついでに言っておくと、日本における英語学習ではアメリカのようなネイティブイングリッシュの発音を重視する傾向がありますが、これはグローバル化への対応としては何とも言えないところがあります。

アメリカとの国際化を図るという意味ならば効果的ですが、グローバル化においてはいわゆる日本語的な発音は極めて有効です。というのも、ネイティブでない人にとっては単語がつながった流暢な発音は聞き取れないことが多いため、日本人の単語をブツブツ切った発音は聞き取りやすく、意思の疎通が行いやすいからです。

アメリカだけが世界ではありません。地球規模でコミュニケーションが取れるようになりたいのであれば、いわゆる流暢な英語はむしろ害悪になりかねませんし、グローバルに通用する英語ならば大人になってからでも十分過ぎるほど学習可能です。

そして国際化を重視するのであれば、まずは母国への理解が必要であり、そのためには母語での思考が不可欠ですから、早期に英語を習得してはいけません。

(関係ありませんが、政府の言うグローバル人材は理念からして崩壊しているように思います。グローバル人材ならば日本国籍である必要はないのではないでしょうか)