ロマン主義の巨匠ドラクロワとその代表作

ウジェーヌ・ドラクロワ

ドラクロワはロマン主義を代表するフランスの画家です。ロマン主義を広めた、というか作り上げたと言えるくらいのスゴイ人で、ロマン主義といえばドラクロワ、くらいの画家です。またロマン主義の後には、写実主義、印象派と続くんですけども、印象派を代表するルノワールには多大な影響を与えました。

ドラクロワの作品は今でこそロマン主義として大きな評価を得ていますが、当時としてはドラクロワの作風はかなり独特で、サロンに出品するものの、称賛と非難が繰り返されるというものでした。やはりいつの時代でも新しいものを発表すると叩かれてしまうようですね。

ドラクロワの代表作

『キオス島の虐殺』

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ドラクロワ初期の代表作です。これはギリシア独立戦争という実話を描いた作品です。オスマン帝国がギリシアのキオス島をというところを統治していたのですが、キオス島の住人が独立をしようと運動をします。それを鎮圧しようとオスマン帝国が攻撃をしかけるわけですね。

現代では「そういう絵なんだなぁ」で終わるかもしれませんが、当時としては衝撃的な作品でした。ロマン主義の前は新古典主義というアカデミックな絵画が高い評価を得ていたのですが、実際に起きた社会性の高い題材と写実性を理由に、ものすごい非難を受けています。

しかしこの絵がきっかけで(もちろんこれだけではありませんが)キオス島が注目されて多くの市民に事実が知れ渡り、ギリシアは独立しています。

『民衆を導く自由の女神』

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ドラクロワと言えばやっぱりコレですよね。歴史の教科書にもよく出てくるので、ドラクロワの名前は知らなくてもこの作品は知ってる、という人は多いと思います。

本作はフランス7月革命がテーマです。フランス国旗を持った女性が先頭に立って「行くぞ!!」みたいな感じになっています。国民の死体をも乗り越えて突撃する様は革命の凄まじさを巧みに表現していますね。

フランス革命は市民が国に対して「自由守れや!」という主張をしているので、要は国に抗議しているわけですが、本作は歴史的な価値から後にフランス国家が買い上げています。

『アルジェの女たち』

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北アフリカへの旅行がきっかけで描かれた作品です。異国の雰囲気がいい感じですね。光と影の対比も素晴らしいです。ちなみに本作を見たルノワールは感動したようで、本作を元に『アルジェリア風のパリの女たち』を描いています。

『よきサマリア人』

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これは聖書を読んだことがある人には説明するまでもないと思うんですけども、善きサマリア人のたとえですね。ルカ10章25‐37節。早い話が敵だろうが何だろうが助けてやれや、ってことです。また本作はファン・ゴッホが描いたことでも有名ですね。

あまり関係ありませんが、聖書というだけで「あーダメダメダメ!」みたいな反応をする人が多いんですが、宗教とか関係なく聖書くらい読んでおかないと向こうの文化は理解できませんよ。宗教を勉強することと信仰することは全く別の話ですしね。宗教的な理由で無理というのだったら分からなくもないですけど…(でもマックス・ミュラーの『たったひとつの宗教しか知らないものは宗教を知らない』という言葉は最もです)。

「アダムとイブ」「ノアの箱舟」「ソロモン王」「目から鱗が落ちる(ことわざ)」が聖書に書かれていることを知らない人ってかなり多いと思います。こういうのを知らなかったら向こうのドラマとか映画とか音楽とか全然理解できないと思うんですが、楽しめてるのかな、雰囲気だけ?

『ガリラヤの海のキリスト』

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こちらも聖書から。マルコ4章35‐41節ですね。船で向こう岸まで渡ろうとしたところ突風が発生し、波が荒れてしまいます。にもかかわらず眠っているイエスに対し弟子が「なんで寝てるんすか!何とかしてよ!」と言うと、イエスが起きて「静まれ」と声をかけると波が穏やかになる、という場面を描いています。この作品ではまだイエスは寝ていますね。

またこのテーマを描いている画家は他にもいて、レンブラントが特に有名だと思います。

『自画像』

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ドラクロワの自画像です。イケメンすぎる…。

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