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一般人の個人ブログです

地域活性化を目指すのはいいけどそれを嫌う人もいる

こういうことを言うと嫌われそうだけども、まあいいや。

地域活性の運動

地域というか、地方といった方が適切なのかな?あまり細かいことはわかりませんが、「人口の減少などで地域が衰退しているから、特産品などを使って盛り上げよう」みたいな活動のことについてです。

こういった活動は、一般的には良いものとして認識されることが多いです。そりゃ、衰退していくだけの街を眺めているだけはマズイですからね。

しかし、一方で、そういった活動に対して否定的な人もいます。私がそうなんですけども。

地域活性がイヤな理由

理由を1個ずつあげていけばキリがないので、3つだけにしておきます。しかし、一言で言ってしまえば「変化」です。

人の変化

地域の人は良くも悪くも固定しています。そして、多くの場合、地域の人はその固定化された人間関係に居心地の良さを感じるものです。しかし、地域活性化運動では、地域を盛り上げるために、地域の外から人を呼び込もうとします。観光地化、とでもいうのでしょうか。結果として、今まで固定されていた人間関係に、別の人が入ってくることになります。ここに居心地の悪さが生まれます。

別に、出来上がっている人間関係に直接的に新しい人間が入ってくるわけではありません。そういう意味では人間関係が変化するわけではないです。客層の変化と言えばわかりやすいかもしれません。例えば、よく言われることですけども、いつも通っている飲食店がミシュランに登録されて、いつもとは違う人が来るようになった、というような感じです。

あるいは、「場違い」と言ってもいいかもしれません。図書館で本を読んでいたら、突然わけのわからない集団がやってきて一斉に携帯ゲーム機で遊び始めた。遊園地で気分よく遊んでいたら、学生たちがベンチで勉強をしている。これと同じような感じで、いままで落ち着いた地域だったのが、いきなり洒落た人間が集団でやってきてワイワイやっているのを見ると違和感があるわけです。

環境の変化

人を呼び込もうとするならば環境も同じように変える必要があります。そして、手っ取り早く成果を出そうとするならば、大衆をターゲットにすることになります。なので、必ずしもとは言えませんけども、品のない看板が出てきたりするわけです。

落ち着いた環境にいきなりこういうのが出てくると、やっぱり困惑してしまいます。地域活性化運動をする方としては、それを「活性化」と呼ぶのでしょうけども、私のような人間からすれば「破壊」と解釈できてしまうわけです。

アイデンティティの変化

地域活性化運動では、地域の外を意識するために、「この街はこういう街なんですよ!」とわかりやすくPRする必要があります。そこでよく使われるのが、その地域の特産物です。その特産物を中心として、それを使った料理や、それが作られたり栽培されたりする過程の紹介、それを楽しめる場所をまとめた地図などが作られます。これは街の再構築でもあるでしょう。

これは外に対するわかりやすさという点では優れていますが、果たしてそれは本当にその街だと言えるのか。私は、それは虚構に思えてなりません。虚構だとわかっている状態ならまだいいのですが、外に向けて作った理想像(虚構)が、いずれはそれこそが街のアイデンティティなのだと内部から判断されるようになると、街が衰退するように思います。これについては、いろいろといいたいことがあるのですが、端的にいえば特産品以外のものが忘れられてしまうのではないか、ということです。

やめろとは言わない

ハッキリ言って、地域活性化運動みたいなのは、私は迷惑だと思っています。そして、実際に運動をしている人に対しては迷惑だと言うこともあります(デモみたいなのはしないですけど)。ただ、誤解されることも多いようで、やめろと言っているわけではありません。

やっている方にも、地域を何とかしたいという考えがあってのことでしょう。それは素晴らしいことですし、尊重したいと思います。ですが、私のようにそれを迷惑だと思っている人がいる中で、実際に行動に移しているわけです。ある意味では、私のような人間は無視されているわけです。だからこそ、迷惑だと言わなければなりません。迷惑だと思っている人がいるということを知ってもらわないと困るわけです。「地域のためになるんだからいいじゃん」と言う人もいるのですが、それは傲慢でしかないですし、善意ほど厄介なものはないなと心底思います。

くどいですが、やめろと言っているわけではありません。ここはしっかりと区別してもらいたいところです。

私の理想とする地域活性化

私としては、地域活性化を考える際に、旅行ではなく旅を意識してほしいです。

旅行と旅の違いですが、点と線で考えるとわかりやすいでしょう。旅行には目的地(点)があります。また、目的地から別の目的地への移動は手段であり、例えば電車の中で寝る、ということが起こります。一方、旅には目的地がありません。行き当たりばったりです。あっちには何があるんだろう?というように、ぶらぶらします。なので、旅行では手段と考えられる移動が、旅では目的でもあるため、寝るのではなく景色を楽しむような形になります。

さて、今よく行われている地域活性化は、地域が持っている特徴的なものだけを切り取って、それをピンポイントに点としてPRします。だから、外の人はその点を意識してやってきますし、そして同時に内ではその点をより強調しようとします。よって、地域に極端な変化が生まれます。

そうではなく、旅を意識する形で地域を外に提示することができれば、地域に変化を出すことなく、自然な形でPRができるだろうと私は思います。しかし、確実に人は選ぶことになるでしょう。わかりやすい形で点を提示するよりも、効果は低いでしょう。でも、そこまで地域活性化を目指す必要はあるのか?とも思うわけです。