美術史「バロック美術」をわかりやすく

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バロック美術の特徴

バロック美術は1600年から1700年初頭くらいまでの時代に好まれた様式です。ちょうどこの時代には宗教改革によって生まれたプロテスタントが力を持つようになりました。カトリック教会としては信者を奪われてしまうため大変です。そこでカトリックの力を再び強くするために、一般の目を惹く何かが求められました。それがバロック様式です。

バロックが生まれたのはイタリアです。そしてバロックを確立したのがカラヴァッジョでした(色々な議論はあるんですが)。カラヴァッジョは光と闇の明暗表現を巧みに使い、鑑賞者に強いインパクトを与えることに成功します。このカラヴァッジョをきっかけにイタリア内に優れたバロックの画家が生まれ、それが周辺の国々に影響を与えることになります。

スペインではベラスケス、スルバラン、ムリーリョなど、フランドルではルーベンスとその弟子であるヴァン・ダイクが、オランダではレンブラントフェルメール、フランス・ハルスが有名です。

ちなみにフランスではバロック様式は根付かず、古典主義が流行りました。ルネサンス以降ずっとイタリアが美術では優勢だったことに対し、フランスはイタリアを追い越せ!という考えだったため、バロックではなくルネサンスに見られる古典を重視しました。結果としてバロック期以降はフランスが美術の中心地となります。

イタリアのバロック

カラヴァッジョ『聖マタイの召命』

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イタリアのバロックと言えばカラヴァッジョです。この作品は典型的ですが、明暗表現が巧みに使われています。これはイエスがマタイを弟子にする場面なのですが、右端のイエスが指さすマタイに向かって光が差し込んでいます。こういった表現が鑑賞者を惹きつけました。

スペインのバロック

ベラスケス『ラス・メニーナス』

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スペインではベラスケスが代表的です。スペインはカトリック教会がうるさかったようで自由に作品が描けなかったようなのですが、ベラスケスは宮廷画家だったため、独自の様式を生み出しました。

ムリーリョ『無原罪の御宿り』

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こちらはムリーリョ。かわいい感じの作品を多く描きました。このマリアさんもかわいいですね。当時からかなり人気だったようです。

フランドルのバロック

ルーベンス『戦争の惨禍』

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フランドルではルーベンスが有名です。すごくインパクトがありますね。ルーベンスはバロックながらも古典を重視していました。しかし古典の上に独自性があります。

ヴァン・ダイク『十字架昇架』

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そしてルーベンスの弟子ヴァン・ダイクも忘れてはなりません。ヴァン・ダイクは肖像画で有名になりました。

オランダのバロック

レンブラント『夜警』

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オランダはレンブラントが有名です。でもレンブラントはバロック期に活躍したものの、あまりバロック的ではありませんでした。

フェルメール『真珠の耳飾りの少女』

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日本でも人気の高いフェルメールはオランダのバロック期になります。一瞬を切り取ったかのような表現が特徴的です。

フランスは古典主義へ

プッサン『アルカディアの牧人たち』

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フランスではバロックはあまり受け入れられず、古典主義を貫きます。代表的な人物としてはプッサンがいます。

また、長らく美術の中心地だったイタリアは戦争などの影響により、徐々に力を失っていきます。それに代わってフランスが力を持つようになり、美術の中心地はフランスへと移っていきました。

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