アダムとエバに関する絵画を適当に集めてみました。並び順などは適当です、意味はありません。
ちなみに、アダムとエバの名前はかなり有名で、ゲームやマンガなどでも使われているほどですが、聖書に登場する人物であるということを知らない人は意外と多いようです。
ルーベンス『アダムとイヴ』
バロックの巨匠ルーベンスの作品です。初期の作品なので、あまりルーベンスらしくないですが、でもかなり若いときに描かれた作品ですし、すごいですよね、才能の塊みたいな感じが。
エヴァの右上に蛇が描かれていますが、エヴァを誘惑したあの蛇です。アダムとエヴァに関する作品ではたいてい蛇が描かれます。
クラナッハ『アダムとイブ』
アダムとイブを描いた作品はいっぱいあるんですが、クラナッハのは特に有名ですね。ていうか、クラナッハはアダムとイブが好きみたいで、10点以上の作品を描いています。
クラナッハ『アダムとイヴ』
もう一枚クラナッハ。これはイブがアダムに知恵の実を渡しているところを描いています。
よく知恵の実はリンゴとして表現されることが多いですが、聖書にはリンゴとは一言も書かれていません。いつの頃からかリンゴとして定着していきました。知恵の実の候補としては、リンゴはもちろんのこと、他にもブドウとかナシといった説もあります。
クラナッハ『エデンの園』
これは非常に興味深いですね。奥にいる二人組の人は全部アダムとイブなのですが、誕生から知恵の実を食べて、そして楽園を追放されるまでが1つの絵の中に表現されています。
ミケランジェロ『楽園追放』
盛期ルネサンス三大巨匠のひとり、ミケランジェロの作品です。システィーナ礼拝堂の天井画の一部ですね。これも木の実を食べるところと楽園追放の様子が描かれています。真ん中の木に巻き付いているのですが、下半身は蛇ですけども上半身は人間の形をしています。聖書には、木のみをイブに与えたことの罰として、蛇は神から地を這うものに姿を変えられたと書かれています。最初にどんな形をしていたのかは聖書に書かれていませんが、後から私たちが知っている形になったようですね。ミケランジェロは蛇を人間の形として描いていますが、なかなか興味深いところです。
コルネリス・ファン・プーレンブルフ『楽園の追放』
楽園追放です。天使ミカエルから「出ていけ~」と言われて、アダムとイブが楽園を去るところを描いています。アダム泣いてるのかな…。
ジョン・コリア『リリス』
最後、これは直接的には関係ないのですが、伝説上のリリスという女性を描いた作品です。リリスはアダムの最初の妻とされています。イブじゃないのか?という声が聞こえてきそうですが、聖書の創世記をよく読んでみると、人間の誕生について2回書いてあるんですよね。一般的には、内容をよく詳しく説明するために2回書かれていると考えるのですが、本当に別の最初の妻がいたんじゃないか、またそれがサタンなんじゃないか、みたいに言われることもあります。それがこの女性、リリス。リリスはアニメのエヴァンゲリオンにも出てきますよね。エヴァンゲリオンはかなりキリスト教の影響を受けているので、キリスト教を勉強してから見るとより一層楽しめますよ。
というわけで、エヴァンゲリオンを観よう。映画はまだかな?